−がん患者・家族、遺族の声を大きくまとめがん条例に結びつけよう

 議員提案でがん条例の制定をめざす群馬県議会「がん対策推進委員会」の県内調査が始まり、7月30日、群馬大学医学部附属病院群馬県がん患者団体連絡協議会、県立がんセンターで第一回調査が行なわれました。
 群馬がん連協に加盟する12患者会の総ては13通の事前アンケートに日頃からの思いや要望を書き込み提出しましたが、それらは、県議会事務局により一覧にまとめられ各委員に配布されたようです。
 ひまわりの会東毛支部は、極めて短い時間でしたが県立がんセンターで患者会の立場から以下のような意見を述べました。

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 ひまわりの会、東毛支部の根岸利光です。アンケートに記述した背景を含めその概要を申し上げます。
 「群馬県がん対策推進計画」に盛り込まれた基本方針と、その具体策はがん患者とその家族・遺族にとって大変望ましいものですが、現状は絵に描いた餅、甚だ実効性に欠ける、との思いを深くしています。
 そこで、がん条例には、「群馬県がん対策推進計画」の実効性を確保するために「群馬県がん対策推進委員会」を設置し、がん対策に必要な予算・人事を継続的に保証しうる立場にある委員(県総務部長)を加え、がん患者・家族が必要な役割を果たせるよう、患者委員の比重を高めて下さい。
 がん患者会や会のリーダー、がんサロン世話人の養成にもご配慮いただきたいと思います。
 重粒子線治療などがはじまった群馬の特質を生かし、死亡率低減目標を横並びの20%ではなく、意欲的な目標にするようお願いします。
その実現に向け、がん検診率の抜本的な引き上げ、若者が喫煙をはじめない社会環境の整備を柱にした禁煙対策、県内のがん診療連携拠点病院のがん医療の均てん化など、諸策の中心点を進捗管理してください。
 がんを抱えながらも余生を全うし易い群馬とするために。
 本来の意味での緩和ケア(がんと分かった初期からのがん緩和ケア)の提供。各連携拠点病院の治療実績を公表し患者の病院選びを支援する。相談支援センターの機能を充実させる。拠点病院でのがんサロンの開催と、地域での開催のための人的・財政的支援。
群馬のがん医療資源の在処(ありか)、例えば、困った時の相談先などの資料を作成し退院時に患者・家族に配布する。
がんに関連する信頼に足る情報を広く県民に提供するためのポータルサイトの開設。
国立がん研究センターが完成させた「がん患者必携」を連携拠点病院の医療提供者へ普及するとともに、相談支援センターや地域の図書館で貸し出すなど情報提供の強化にご配慮賜りたいと思います。よろしくお願い致します。

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 閉会の挨拶をした須藤昭男副委員長は「絵に描いた餅にならないようにしたい」と語りました。
 当日参加したあべ県議は「どちらの側においても一致した意見としては、条例をつくっても絵に描いた餅となってしまうのでは意味がない、実効性のある条例を作ってほしいという点で、これに関しては委員の間でもほぼ同様で、意見は一致しているようです」とブログに書いています。