−治療実績公表へ

がん医療の地域格差をなくそうと国が指定した全国のがんの「拠点病院」は、来年1月をめどに、年間の患者数や治療方法など病院ごとの治療実績を原則として公表することになりました。
これは、8日に東京で開かれた全国の拠点病院の担当者会議で決められました。がんの「拠点病院」は、がん医療の地域格差をなくそうと厚生労働大臣が指定して高度ながん医療や患者への支援を行う病院で、現在は全国377の病院が指定されています。8日の会議では治療実績を公表するかどうか話し合われ、出席者からは「患者数が多い病院がよい病院とは限らず、患者に誤解を与える可能性がある」といった意見が出されました。しかし、国が指定した病院の情報は基本的に国民に明らかにすべきだという理由で、原則として公表する方針が決まりました。公表するのは、各地の拠点病院が1年間に初診として対応した患者数とがんの種類、それに治療方法などの項目で、厚生労働省によりますと、病院名とともにこれらの治療実績が公表されるのは初めてです。今後は、公表する方法や病院から集めたデータの活用方法などを検討したうえで、来年1月をめどに、平成20年の治療実績から順次公表していく方針だということです。10月9日 4時35分