宮城の患者会有志が冊子を発行


写真の退院時サポートキッドが完成したと言う。まことに心強いかぎりですが、まずは河北新報社の報道記事をご覧ください。
退院後のがん患者をサポートするための情報を幅広く集めた「宮城版 退院時サポートキット」が完成した。患者や家族がスムーズに在宅療養に移り、不安や悩みを解消してもらおうというもので、患者会の代表ら有志が作った。23日には仙台市内で完成披露会が行われる。
キットはA4判で68ページ。冒頭で療養生活を送る上での心構えを説き、治療法や副作用の特徴などを解説している。
患者会やサポートグループ、がん患者の往診を手掛けるクリニック、セカンドオピニオンを受け付けている病院など、がんにかかわる県内各地の団体や医療機関、相談窓口などの紹介に、紙幅の大半を割いた。
事業はNPO法人日本医療政策機構(東京)が昨年、全国公募した「地域発・がん対策市民協働プログラム」の一環。
患者会代表やがん看護専門看護師ら有志4人が同機構の助成金を活用し、県や県立がんセンターの協力を得て作った。県内で活動する患者会や支援団体の代表者らの意見も反映した。
がんは長期の療養が必要で、体の痛みや治療に伴う副作用、経済的な負担などで、患者や家族が不安やストレスを抱えるケースが多い。医療費の抑制政策で入院期間が短縮され、在宅療養支援の必要性は増している。
患者会「カトレアの森」の代表で、中心となって製作にあたった郷内淳子さん(49)は「これまで病院での退院後の支援は十分と言えなかった。キットには思いつく限り多くの情報を盛り込んだ。それぞれの事情に合わせて、有効に活用してほしい」と話す。

先ごろ私は、群大の緩和ケア推進委員会の研修会で「緩和ケア(患者サポート)の目的に『患者の自立を促す(生きる力を養う)』を是非ともお加えください。急性期を過ごす病院は最も手厚いサポートのもとでの生活です。いったん退院した後の、Drへの質問の仕方や接し方、困ったときの相談先(たとえば相談支援センターのこと)、情報の探し方、がん患者会やがんサロンのこと、などなど、がんを抱えて生きていくために必要な知恵と力を授けて送り出してあげてください」と提案しました。

しばらくして、宮城版のこの試みを知り興味津々ですが如何にせん仙台まで足が伸ばせません。思いあまって、中心となって製作にあたった郷内淳子さんにメールしましたところ、23日の完成披露会が済み次第発送しますとのご連絡を頂戴しました。宮城版を参考に、少し工夫を加えれば群馬版が作れるような気がします。興味のある方はご連絡ください。